目次
長崎県医師会
- エイズは身近にせまった大変怖い病気で、感染したら次第に進行し大多数は死亡する病気です。
- しかし、正しい知識を身につけることで、エイズは確実に防ぐことができます。
- また無知や偏見をなくすことで、不幸にして感染した人々の苦しみを理解し、支え合うことのできる社会を作ることができます。
- 医師や専門家は、正しい知識を身につけることについてお手伝いできますが、エイズの予防は、その正しい方法を自ら実行することによってのみ可能です。
- 家族そして自分の子供、孫の世代のことを考え、自己の行動に責任を負うというあたりまえのことが、当然のこととして受け止められる社会を、一日も早く作りあげることがいま求められています。
HIVとは何ですか
エイズの原因ウイルスのことです。
Human Immunodeficiency Virus(ヒト免疫不全ウイルス)と言われ、頭文字をとってHIVと呼ばれ、二種類あります。
- HIV−(北米型エイズウイルス):日本では今迄はこの型でした。
- HIV−(アフリカ型エイズウイルス):旧植民地の関係上、ヨーロッパに はこの型もみられます。
エイズの発見
- (1981年6月)
ロサンゼルスとサンフランシスコで5人のカリニ肺炎患者を確認。 - (同年8月)
ロサンゼルス、ニューヨーク、カリフォルニアで奇妙な肉腫のできた患者20数名を確認。 - (1982年)
奇妙な患者たちが男性同性愛者や麻薬常習者であること。
症状として体の免疫力がおちると云う共通点があることが、米国CDC(疾病管理予防センター)の調査で判明しこの病気をAIDS(後天性免疫不全症候群)と命名。 - (1983年8月)
エイズの原因のウイルスを発見。その名をHIVと統一。
エイズの特徴
- 性行為によりHIVが感染。
- 感染母親から胎児、新生児に感染。
- 感染しても潜伏期が比較的長く、その間自覚症状がないのでこの間に他人へ感染させる危険があります。
- HIVはヒトの免疫システムを破壊するためいろいろな感染症
(日和見感染)が発生してエイズになります。 - 根本的治療がなく、また予防ワクチンも現在ありません。
HIV感染から発病まで

エイズウイルスはどこにいる
1) 血液1ml中 約 100個─┐ 2) 精液1ml中 約 300個 ├感染源になります。 3) 膣分泌液1ml中 約 100個 │ 4) 母 乳 ──────────┘ 5) 唾液 ─┬──少ない──感染源になりません。 6) 涙液 ─┘
HIVはどんな経路で感染するか
◆感染は大きく分けると—
- 異性間や同性間の性行為による感染。
- 麻薬などの注射器の共用や、HIVに感染した血液の輸血による感染。
- 感染した母親から出生する子供への母子感染。
感染源となる体液は血液、精液、膣分泌液で感染者の体液が非感染者の粘膜 や皮膚の傷口に直接濃厚に接触した場合に、はじめて感染が成立します。
◆感染した母親の母乳にも少量のHIVが存在するので毎日何百mlも与え続けると赤ちゃんは感染する可能性があります。
母子感染は、1.子宮内胎盤を通して、2.出産時に産道での感染が主なルート。
帝王切開で産道感染を少し減らすことはできるが、必ずとは言い切れません。
母子感染の確率は約30%、約3人の子供に1人といわれています。
◆麻薬類を回し打ちすると、針や注射筒の内側に残った血液が、少量でも直接血管に入るので感染の確率が高くなります。
HIVの感染経路と感染の危険性は
- 母子感染で30%の危険性。
- 性行為で0.1%〜1.0%の危険性。
- 血液で90%以上の危険性。
- 針刺し事故などで0.5%の危険性があるといわれています。 なお、我国では現在、輸血液、血液製剤は検査によりHIVが無いものだけを使用しているので、これによる感染はありません。
感染後の初期症状は
HIVに感染して2週間前後、20〜30%の人には、かぜに似た急性症状が現れます。
それ以外の人は何も変化がありません。