病気一口メモ

『体内浄化のすすめ』

波佐見病院   岡崎 敏幸



 私達は毎日食事を摂って食物の栄養分を吸収して体を維持しています。3大栄養素の他、ビタミンやミネラルをはじめとする栄養素を効率的に取り入れていますが、そのほかにも有害ミネラル(主に、水銀、鉛、ヒ素、アルミニウム、カドミウム、ベリリウム)等が大気汚染や飲み水、食物を通して知らず知らずのうちに体内へ入り蓄積されています。

 もちろん私達の体は有害物質や老廃物を便や尿、汗等によって排泄する機能が備わっていますが、ストレス社会にあっては新陳代謝が滞り毒素を溜め込む要因が多くありますので、どうしても有害ミネラルが蓄積されやすくなります。現代ではごく普通に生活していても、あちらことらにさまざまな有害物質が存在しています。化粧品やシャンプー剤に含まれている添加物等。また、タバコの煙には有害な物質が含まれ、周辺に愛煙家がタバコを吸っているだけで、受動喫煙として体内に入ってきます。そのほかにも有害ミネラルは、大気汚染物質、水道水、残留農薬のある米や野菜、海水汚染からの魚、化学肥料をえさにしている家畜等の肉類、化学調味料や保存剤等ヶあらゆる物から体内へ入っていきます。

 体内の毒素を積極的に排泄させる療法や健康法を体内浄化(デトックス)といい、欧米では盛んに行われています。体内のミネラルバランスや有害ミネラルの蓄積状態を知るには毛髪検査が注目されています。毛髪を地肌に近いところから約0.2gをカットして分析します。

 体内排泄の主要なルートは、「汗」「尿」「便」ですが、これらを介して体内浄化を行います。具体的には食事療養、運動、入浴(特に、岩盤浴や笹ムロ浴)、マッサージ、断食、腸内洗浄、アルファリポ酸を主とするサプリメントや植物ミネラルの補充等があります。又、同時に血管に問題のある人は、キレート剤による点滴(キレーション療法)が必要であり、欧米では100万人の臨床例があります。

 日本でも最近は美容クリニックで、アンジエイジングの手段としてキレーション点滴が行われており、内科領域では狭心症、心筋梗塞、閉塞性動脈硬化症等、血管病変のある人の治療に対して行われるようになってきました。思い当たる方は一度毛髪検査をしてみてはいかがでしょうか。
 


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