病気一口メモ

『薬局のサービス』

大村東彼薬剤師会   村岡 祥司

 


 保険薬局と聞けば、なにやら調剤室の奥でゴソゴソやって窓口で患者さんに薬の説明をし、約袋をお渡しするというイメージでしょうか。実は、保険薬局では医薬品等を患者さん、お客さんに提供するという仕事の他にも、地域の住民に対していろいろなサービスを行っています。

● 在宅支援

 全国的には、高齢者の割合が増すに従って一人暮らし世帯も増えています。加齢と共に複数の病気を合併することが多くなり、服用する薬剤も多く、重複投与や薬物相互作用が発現しやすい状況です。家族がいらっしゃる場合でも、薬剤の管理はなかなか難しいというのが本音でしょう。そこで、薬剤師がご自宅を訪問して薬の服用・管理をお教えし、健康状態をチェックし必要ならば医師に相談します。もちろん、介護のための用具や相談も行っています。

● 学校薬剤師

 小中高校の学校薬剤師として、教室の環境(CO2濃度、照明等)プールの水質(消毒のための残留塩素濃度、PH)を測定し、教育環境を整えるお手伝いをしています。また、学校保健委員会に出席し、教師・保護者とともに児童生徒の健康や生活態度を話しあっています。最近問題になっている薬物(大麻・シンナー等)を使用しないように啓蒙を行っています。

● 肥満・喫煙

 生活習慣病の原因になる肥満や喫煙等のリスクファクターを回避させるための活動を行っています。薬局内ではニコチン製剤の貼付剤による禁煙指導、病気別の食事指導せんの配布、ウォーキング・ランニングによる運動療法の必要性を患者さんに教えます。

● ジェネリック

 薬剤費削減のために、処方せんの薬剤をジェネリック(特許の切れた効果の同等な安い薬)に変更したり、必要ならば薬剤の変更を医師に相談しています。患者さんは窓口負担額が軽減され、厚生労働省は医療費削減のために切り札としてジェネリック使用を推奨しています。薬局を上手に利用してください。

 

 


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