病気一口メモ

ウォーキングは健康法のチャンピョン

東彼杵郡医師会    松尾 治吉

 


 人はなぜ歩くのだろう?

 ”歩くと楽しい”から?

人はもともと歩くことが嫌いではない。脳は歩くことに喜びを感じるように出来ている。それならいっそのこと「歩くこと」を趣味にしてしまおう!

 歩く趣味は人を選ばない。「運動神経」はいらないし、「時間」にも「場所」にもお金がかからない。ハンデもつけずに老人と孫が一緒に楽しめる趣味はそう多くはない。そこで、この流行の「ウォーキング」の効用を探ってみよう。

 一日に約30分程度、5,000歩以上成れたら40分以上、10,000歩を歩き続ければ非常に健康的な趣味となる。足腰を鍛えるだけでなく、脳も若返らせる。人間の脳と足は直結しているからである。下肢の筋肉は体の全筋肉の7割を占める。歩くだけで大きなエネルギーが消費され、脂肪が分解される。

 即ち、生活習慣病の予防になる。歩くと「血管年齢」が若くなる。「心臓病」から遠ざかる。「糖尿病」の予防と治療になる。歩くだけでお薬が要らなくなった人もいる。「癌」の予防も期待できるし、「骨」が丈夫になる。よく眠れる。歩く人は「カゼ」をひかなくなる。歩くと脳が刺激され「ボケ防止」になる。「腰痛予防」や「上手な呼吸」も期待できる。しかし、歩き始める前に健康チェックも必要で、心疾患、肺疾患、高脂血症、糖尿病、肝臓病、椎間板ヘルニア、変形性関節症、外反母趾などは必ず主治医の指示に従うこと。また、次のような症状があるときはウォーキングはしないでください。発熱、頭痛、咳などのカゼ症状、下痢、嘔吐、腹痛、心労、睡眠不足、飲み過ぎ、動悸、息切れ、脈拍異常、血圧が高い。歩いている途中でも次の症状を感じたらすぐに中止しましょう。動悸、息切れ、めまい、失神、胸痛、息苦しさ、腹痛、嘔吐、吐き気、筋肉痛、関節痛など。

 健康のために歩くつもりが、身体をこわしては何にもなりません。正しいウォーキングを心がけましょう

 


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