病気一口メモ

スポーツを楽しく続けるために

 八並整形外科医院 八並Dr



《スポーツを行う年令的特徴》
  1. 小学校低、中学年では、運動器の発達より神経系の発達の方が早いのです。この時期の子供達は敏捷性、巧緻性、平衡性等の調整力の向上に適していますので、努めて多くのスポーツを経験させる事が大切です。この事によって身体への負担が片寄らず、スポーツ障害の予防にもつながります。
  2. 小学校高学年から中学校では、筋肉が肥大し、呼吸循環機能が著しく発達する時期ですので、運動に力強さと持久力が出てきます。しかしこの時期は、骨の成長と筋肉のバランスがとれず、又中学校へ入ると練習量や運動内容が著しく変化しますので、スポーツ障害も起こりやすくなります。従ってこの時期では、四肢の疼痛に対しては十分な配慮を行う必要があります。
《もしスポーツ中に受傷したら》
  1. 応急処置
    受傷直後には、皮下出血、腫れ、痛みを最小限にくい止めるために局所を冷やしたり、圧迫を加えたり、受傷部位を心臓より高く挙上し、そして副木等で固定をして安静を保つ事が大切です。
    又開放創で出血がみられる場合には、創口をきれいな流水で洗い、その後清潔な布等で圧迫して医療機関へ搬送するのが良い方法す。なまじ創口より心臓に近い方をしばると圧迫する力が不十分となり、返って出血が多くなります。
    又手指の捻挫時では、時には指を引っ張っておられますが、近年画像診断が非常に進歩していますので、X線写真等で正しい診断のもとに適切な治療を受ける事が望まれます。
  2. 機能回復
    スポーツによる外傷や傷は一定の期間の治療で殆んど軽快致します。ここですぐにスポーツに復帰するには多少問題がありそうです。即ち休んでいる期間に体力、筋力共に低下をしておりますので、それを補う必要があります。そこで治療に要した時間に相当する期間で徐々にスポーツ活動を行うようすべきです。例えば、足関節捻挫では1〜3週間の加療を要しますが、その後完全にスポーツ活動に復帰するには1〜2ケ月間が必要といわれています。その間にはスポーツ医学に明るい医師のもとで指導を受けてから徐々に本格的練習に参加された方が良い結果に結びつくようです。
    スポーツ外傷や障害にならないよう気を配ってスポーツ活動を楽しみましょう。


ページのTOPへ