高齢になると、誰でも物忘れの経験があると思います。ちょっと置いておいた物がわからなくなった。買い物に行って帰ったら1つ2つ買い忘れがあった等々自分でもいやになる事がよくありますね。これらは単に物忘れで、年を取るに従って多くなります。しかしこれは痴呆とは少し違います。
最近介護審査でも老人性痴呆が増えています。では単なる物忘れと病的な痴呆とはどこが違っているのでしょうか。簡単に云えば自分が物忘れし易くなっていると、自覚しているか否かの違いです。又一つの見分け方として、例えば
桜−鉛筆−車 といった無関係な話を覚えてもらい、5分後に云えるかどうか。もう少し志向の障害をみるためには、税金とは何かとか、『猿も木から落ちる』トイウ諺の意味をたずねてみる事です。痴呆の人は言葉の背景にある抽象的な教訓判断する事が出来なくなっています。それでは一般的に老人に見られる健忘(物忘れ)と痴呆を表にして比較してみましょう。 |